働き方・生き方・稼ぎ方

本当の「成果報酬」を実現する難しさ

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自分が達成した成果・業績をお金に変えるのって、本当に難しい。
今日は、「実体験」からそんな話をします。

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今月末で現在の主要取引先と4回目の交渉を迎えます。
その会社とは雇用契約ではなく、パートナー契約を結んでいますので、毎回契約で待遇と「成果に対する報酬の妥当性」について議論しています。相手方が論理的に説得できる相手なので可能ではあるのですが、この折衝がけっこう大変な作業だったりします。

なぜこういう働き方になったのか?
会社を退職して、フリーランスという名の定収入ノマドを経たら、大手組織の雇用の枠組みに戻るのが難しくなり、かつバカバカしくなってきたからです。低収入でも自由に面白い人に会いにいける緩さをどうしても捨てられませんでした。フリーランスの時に支えてくれた人が、かろうじて自分を支えてくれたからです。

9時~18時の間、自由に外に出れないという働き方はやっぱり許容しづらい。個人的に思うのは、自分が1人になった時に死なないでいられるのは人脈によるものです。電話1本やSNSのメッセージで会ってくれる人がたくさんいるというのは、自分にとっての無形の財産なのだと思います。

もちろん業務の中で培った人脈であれば、会社にオーソライズされた範囲のなかで面会の時間を充てることもできます。組織のなかで40代を超えれば、そういうことも許される会社もあることでしょう。でも、新規事業で助けてくれるのは今までの延長線上の人脈では賄えなかったりします。マネジメントの会社の人脈って、同業者の人脈だけではなく、外からの人脈が生きる場合が多いんですよね。

僕の場合で言えば、新規事業の立案や広報・メディア系の人脈は身銭を切ったり、自身で取ってきた仕事を介して培ったものです。9時から23時まで働いていたら、それをすることは出来なかったでしょう。ゆえに今の会社で誰も持っていない人脈を持つことが出来るようになったのだと思います。

社内の誰も持っていない能力をどう評価するのでしょうか?
この評価方法については毎回頭を悩ませます。

成果報酬にしても、いままで会社と取引がなかった相手を連れてくるために要したコストは誰が持つのでしょうか? 僕は個人的には雇用契約における給料にはそれは含まれていませんが、報酬にはそれが含まれているような気がしています。では、その内包されているコストは、委託側が持つんじゃないですか?というものが受託側の言い分だったりします。

給料には福利厚生や教育、交際費に当たる物が、会社負担もしくは経費精算という形で、別途可視化されています。
報酬は、業務を実現するために必要な経費が差し引かれることを前提としているものです。社会保険料や税金は1度報酬として受け取ってから差し引かれます。自己投資は怠れないですし、交際も必要に応じて発生します。今は事務所も借りています。

ゆえに額面では給料よりも報酬の方が大きくなる話なるのです。

例えば給料だったら1日2万円もらえば、20日換算で1月40万円が手に入ります。そこそこよいお賃金といえるでしょう。

報酬だったら、そこからあらゆる物が経費と引かれ、体感的に5~6掛けくらいになります。24万換算となると、やはりきつい。そのあたりは数値化されておらず、肌感覚ではじめて分かる部分でもありました。しかし、大手組織のなかに給料と報酬の額面の違いを出来る人はほぼいません。

フラフラしていたら、メンバーシップ型ではなく、ジョブ型の世界にやってきてしまいました。メンバーシップ型の「雇用」で僕を雇ってくれる会社はもうあんまりなくなってしまいました。ジョブ型をうまくカスタマイズした「業務委託」なら、僕と仕事をしたい会社は間違えなく増えています。

僕が今の会社に価値をもたらしたのは、これまで会社が十分に活用できなかったフリーランスの能力をBtoBの会社と連携できるような形で業務を切り分けることが出来たからです。

今の会社を通じて個人事業主に対して受発注できるのは、そのあたりの論理を多少なりとも通じているからなのではないかと思います。

会社の信用力を問われない場面であれば、目利きさえ間違えなければ間違いなく個人事業主は有能です。そしてこれも、ジョブ型の働き方です。契約の問題があるならば、調達力のある法人を介せばいいのです。建設プロジェクトのコストオン契約のように、発注者と個人事業主が値決めして、元請の受託者に管理フィーを認める形で正当な形でプロジェクトに潜り込ませることもできるでしょう。

従来型の雇用慣習を支えるメンバーシップ型の世界と、(今回のように)プロジェクト単位でメンバー調達を行うジョブ型の世界には大きな断絶があるように感じます。ジョブ型を活かせるようなフレキシブルな契約形態はハイリスク・ハイリターンであるべきなのですが、それをメンバーシップ型の人事担当者との折衝で決めなくてはいけないという、ある種の構造的矛盾をはらんでいるのです。

アニマルスピリッツを規模の大きい企業にどうすれば取り込むことが出来るのか。それは今回チャレンジしているこのパートナー契約が上手くいくか。成果は本当に報酬として還元できるのか、が1つの答えになるのではないか。そうした観点で日々試行錯誤を行ってきているのです。

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